会社経営者の住宅ローン(融資)をFPが解説。金融機関の審査基準や決算書などの必要な資料を紹介

会社経営者は自宅を購入する際に住宅ローンを借りにくいと言われています。経営者個人だけでなく、会社の経営状況も金融機関に審査されるためです。

この記事では、会社経営者が住宅ローンの審査で気をつけるポイントを解説していきます。

経営者の住宅ローンの事前審査の流れ

住宅ローンの内容や審査のプロセスは、各銀行により異なります。しかし会社経営者へは会社員よりも、追加資料の提出を求めてくる方針には変わりないでしょう。

住宅ローンの審査には2段階があります。住宅ローンの融資額の大枠を審査する事前審査と、物件への購入申し込みをし住宅ローンを実際に借りる段階での本審査です。

事前審査には3~4日間の審査期間がかかります。最近ではインターネット上で受付をする金融機関もあります。審査を申し込んで翌日に結果が出たケースもあります。

審査に必要な書類は、各銀行のHPに掲載されています。例えば三井住友銀行では以下が事前審査に必要です。

【金融機関で入手する書類】
■ローン事前審査申込書

【申込本人が用意する書類】
■本人を確認できる書類
・運転免許証等

■収入(年収)を確認できる書類
・給与所得者の場合 : 源泉徴収票等

■勤続年数を確認できる書類
・健康保険証等

事前審査の必要書類で経営者が注意する点としては、収入が会社からの役員報酬として毎月給与のように支払われているのか、さらにご自身が個人事業主として確定申告をしているかです。

給与所得だけであれば、会社員と同様に源泉徴収票で足ります。もし確定申告をしている場合には、確定申告書にある所得(収入ではなく)が融資額を計算する元になるので、融資額が低くなる可能性があります

経営者の住宅ローンの本審査の流れ

事前審査で大枠として融資額の承認が出ると、それを目安に物件の選定に入ることができます。ただし事前審査で承認された融資額が、本審査で否決されることもあるので注意が必要です

購入する土地や建物が決まると、買い主と売り主で売買契約を結びます。一般的には売買契約に住宅ローン特約を付けるでしょう。この特約は「もし買い主が住宅ローンを借りられなかった場合には売買契約を白紙にする」というものです。

本審査には、2週間~1ヶ月の審査期間がかかります。法人の決算書の審査もあるため、事業によってはさらに期間がかかることもあります。

本審査には売買契約書に加えて、以下の必要書類があります。例えば三井住友銀行では以下の書類が本審査に必要です。

【金融機関で入手する書類】
■三井住友ローン保証委託申込書兼契約書
■団体信用生命保険申込書兼告知書申込

【本人が用意する書類】
■本人を確認できる書類
・健康保険証等
・住民票
・印鑑証明書

■収入(年収)を確認できる書類
・給与所得者の場合:源泉徴収票、所得証明書等
・自営業者の場合:納税証明書、確定申告書(3期分)等
・会社経営者の場合:源泉徴収票、法人決算書(3期分)等

■勤続年数を確認できる書類
・健康保険証等

■物件に関する書類
・売買契約書
・重要事項説明書
・土地・建物の登記簿謄本
・物件概要書
・公図、物件案内地図
・間取り図、測量図、配置図等

上記の必要書類で会社経営者が追加で求められるものが「決算書3期分」です。一般的には3期内に法人に赤字があると、会社経営者は住宅ローンを借りられないと言われています。

これは法人と会社経営者個人が一体的に審査されているためです。

経営者が法人借入の連帯保証人になっていると審査が厳しくなる

もう一つ会社経営者が注意する点は、法人が事業用に融資を受けている場合に、会社経営者個人が連帯保証人になっているケースです。

経営者が連帯保証人になっている場合には、万が一法人が事業融資を返済できなくなったときに、経営者個人が債務を負担することになります。

金融機関からすると大きなリスクですので、最悪のケースを考えて、法人の融資額も経営者個人の債務として加味した上で、経営者に住宅ローンをいくら貸せるかを審査することになります。

本審査に進むと、申し込まれた金融機関は経営者個人の信用情報を取ります。これはクレジットカードの残債や分割購入してるものの債務など、個人で借入している情報が一覧で載っているものです。

仮に住宅ローンの申込書に書かれていない債務があった場合には、金融機関は隠している債務があったということで、住宅ローンを否決する可能性があります。法人の融資についても、前もって金融機関に説明しておく必要があります。

審査プロセスを理解して経営者の住宅ローンを実現する

住宅ローンの事前審査と本審査のプロセスを見ていくと、会社経営者はより厳しく審査されることが分かります。

経営者個人として高い報酬を得ていたとしても、法人と一体に見られるため、経営スキルも審査されるといっても良いかもしれません。

経営者ならではの注意点を理解した上で、しっかりと準備をすれば住宅ローンを借りることは可能です。経営者は事業の成功だけでなくリスクも追っています。高いリスクを取る経営者が、ゆっくりと過ごすための自宅をぜひ実現しましょう

会社経営者が借りやすい住宅ローンの一種であるフラット35について、より具体的に解説した記事もぜひ御覧ください。

経営者がフラット35(住宅ローン)を活用。建築士でファイナンシャルプランナーの住宅のプロが解説

 

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・会社経営者が住宅ローンを申し込むときに必要な審査書類の準備のアドバイス
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