SE構法を設計事務所や工務店に依頼するポイント。注文住宅で高品質・費用対効果の高さを実現する方法とは

SE構法は高い耐震性が特長である、木造の工法です。設計事務所や工務店の技術力で品質のバラツキがでやすい注文住宅において、高性能な住宅をコンスタントに実現できる工法です。

住宅の地震への強さを認定する「耐震等級」や税金の控除などが受けられる「長期優良住宅」取得することができ、住宅ローン控除など、金銭面でも優遇を受けることができます。

このページでは、SE構法の概要やメリット、ハウスメーカーや工務店の住宅との違い、SE構法に対応可能な設計事務所や工務店の探し方、長期優良住宅の認定によって得られる住宅ローン控除などのメリット、設計事務所や工務店に依頼して費用対効果を最大化する方法などを解説しています。

SE構法は高い耐震性能を持った品質の高い注文住宅が建てられます

SE構法の特長は高い耐震性能です。強度が高い木材を金属の部品で強固に接合することで高い耐震性能が実現し、住宅の地震への強さを認定する「耐震等級」や、住宅ローン控除などが受けられる「長期優良住宅」の取得もしやすい工法です。

以下は、SE構法の開発元である株式会社エヌ・シー・エヌが公開している動画です。SE構法が耐震性に優れている理由をわかりやすく解説しています

株式会社エヌ・シー・エヌが公開している動画「85秒でわかる耐震構法SE構法」

SE構法は耐震性の認定である「耐震等級」が取得しやすい工法です

SE構法は一般的な木造住宅の工法(在来工法)に比べて耐震性能が明確で、地震に対する強さを示す国土交通省の認定である「耐震等級」が取得しやすい工法です。

2階建てで500㎡以下の木造建築は、建物が法令などに適合しているかを行政が審査する「建築確認申請」において、建物の強度の算定根拠となる「構造計算書」の提出が必須ではありません。木造住宅はほとんどが2階建てで500㎡以下となるため、実際の耐震性能が明確でない場合も多くなっています。

また、在来工法の柱や梁に使われる木材の品質にはバラつきがあります。柱や梁を大きく切り欠いて接合する場合もあり、接合部の強度が安定していません。また、木材や接合部の品質が一定でないと正確な構造計算ができないため、実際の強度がわかりにくくなっています。

SE構法は板を張り合わせて作られる、強度が高く品質が安定した木材が使われます。柱や梁は、1本ずつ工場で強度を確認され、組み上げるときは金属の部品で強固に接合されます。木材や接合部の強度が高く品質が安定しているため、構造計算による構造強度の正確な算出が可能となります。

SE構法は構造計算を必ず実施し、耐震性能を明確にします。そのため、耐震等級が取得しやすい工法です。

SE構法の工事現場の様子 SE構法で使用される木材
SE構法の住宅を建設している様子。工場で加工された木材を現場で組み上げるため、安定した強度がでる(長沼アーキテクツ撮影)

SE構法は住宅ローン控除などが受けられる「長期優良住宅」の認定が受けやすい

SE構法は、国土交通省の基準を満たすことで取得できる「長期優良住宅」の認定が受けやすい工法です。

長期優良住宅の認定は耐震等級や断熱等性能等級などの基準を満たすことで取得でき、住宅ローン控除の控除額が増える、地震保険料の割引などが受けられるといったメリットがあります。

SE構法は断熱性も高めやすいという特長があります。住宅の外周を断熱材でくるむ外断熱工法などが実施しやすいため、断熱等性能等級を取得しやすくなっています。

長期優良住宅の取得は一般的な木造住宅(在来工法)でも可能ですが、耐震性や断熱性が高めやすいSE構法であれば、より取得がしやすいと言えます。

長期優良住宅による住宅ローン控除については、この記事の後半の「SE構法を活用して長期優良住宅の認定を受けることで、税金の大幅な控除が受けられます」にて解説しています。

SE構法は空間設計の自由度が高く将来の間取り変更などに対応しやすい

SE構法は柱や壁が建物の外周に集中するため、建物内部にも壁や柱が必要な場合が多い在来工法と比べて、間取りや空間設計の自由度が高いことも特長です。

そのため、将来的にリフォームや間取り変更などに対応しやすく、子供の成長などに合わせて住み方を変えながら長く使える注文住宅がつくれます。

また、梁を最大9mまでわたせるため、大きな空間や吹き抜けが実現しやすい工法です。建物内部に壁や柱が少なくてすむため狭小地などにも向いた工法です。

設計事務所に依頼するSE構法はハウスメーカーより安く一般的な工法よりも高品質

SE構法とハウスメーカーや工務店で建てる木造住宅を比較したときの、総合的な違いやメリットについて解説しています。

SE構法は、コスト面ではハウスメーカーよりも安く、耐震性や施工の技術力は工務店の木造住宅よりも高品質なため、ハウスメーカーと工務店の良い点を併せ持っている工法といえます。

SE構法
工務店の木造住宅
ハウスメーカーの木造住宅
コスト
ハウスメーカーよりも2割ほど安く、工務店より1割程度高い ハウスメーカーやSE構法よりも安価 広告費などがかかるため、工務店よりも3割ほど、SE構法よりも2割ほど高い
耐震性への対応
構造計算を行い、耐震強度などを確認する。耐震等級の取得がしやすい 建築基準法に定められた壁量などの規定に従って建てられる。確認申請での構造計算の義務はない 型式適合認定によって規定された耐震強度で建てられる
空間設計の自由度
最大9mまで梁がわたせるため、広い空間が実現する。狭小地にも向いている 柱や壁が移動できない場合が多く、空間の自由度が少ない 四角形のプランをベースとするため、台形の土地に合わせるといったことはしにくい
施工の技術力
登録された工務店が施工するため、技術力が安定している 工務店によって技術力にバラつきがある 技術力が安定している
リフォームのしやすさ
柱や壁が建物外周に集中するため、間取り変更などが容易 柱や壁が建物内部にも必要なため、間取り変更などがしにくい 型式適合認定のため、リフォームに制限があることが多い

ハウスメーカーの住宅の多くは、工法や仕様などを規格化することで住宅建築に関わる手続きや届出を簡略化できる、国土交通省による認定制度「型式適合認定」を取得しています。

ハウスメーカーはどのような仕様で型式適合認定を取得しているかは公開していないため、耐震性能や断熱性能といった住宅性能がどのように達成されているのかは一般の設計事務所や工務店には判断できません。住宅性能を維持するためにはハウスメーカー系列のリフォーム工事会社にしか頼めない、希望するリフォームができないなど、将来的な活用に対して選択肢が限られる場合もあります。

また、競争が働かないのでリフォーム費用が高くなる傾向があります。

SE構法に対応可能な技術力の高い工務店を探すには

SE構法で施工をするには、SE構法の開発元である株式会社エヌ・シー・エヌから「SE構法登録施工店」として認定される必要があります。そのため、技術力は高く安定しています。

株式会社エヌ・シー・エヌの工務店検索は、お住まいの地域でSE構法の施工や設計に対応できる工務店や施工部門を持った設計事務所などを探すことができます。

事例写真や従業員数など、作風や会社の規模が分かる情報が掲載されており、ウェブサイトへのリンクもあるため、依頼したい工務店のイメージを掴むことができます。

SE構法の実績がある設計事務所を探すには

工務店には設計スタッフを持たないケースも多いため、設計については設計事務所へ依頼する場合も多いです。

設計事務所と協働している工務店であれば、設計事務所を紹介してもらう事もできます。

株式会社エヌ・シー・エヌの工務店検索は、工務店や、設計部門と施工部門をもった会社などがリストアップされているため、設計事務所を探すのにはあまり向いていません。

設計事務所を探す場合は、設計事務所によって得意な工法や設計方法が異なるため、SE構法の注文住宅に実績がある設計事務所に依頼することが重要です。

設計事務所と工務店の協働には、注文住宅の品質が高めやすくコストが安くなるといったメリットがあります。詳しくは「地元の工務店と協働して注文住宅の費用対効果を高める設計事務所とは?住宅ローンや贈与にも詳しいFPを持つ建築家活用のメリット」にて解説しています。

設計事務所や工務店に依頼してSE構法の費用対効果を最大化するには

SE構法の注文住宅で費用対効果を最大化するには、SE構法での注文住宅設計に実績のある設計事務所と、地域との関係性と高い技術力を持った工務店が、お互いの強みを活かして協働することが重要です。

SE構法の実績のある設計事務所は、耐震性能やこだわりの間取り、吹き抜け、大きな開口といった、依頼主の希望が反映された注文住宅の設計に強みを持っています。工務店は、広告費などの経費が多くかかるハウスメーカーよりも安価に注文住宅を建てることができます。

西八王子の家
長沼アーキテクツが設計した事例。SE構法の特長である大きな開口と、耐震等級3が実現した

SE構法の実績がある設計事務所と技術力のある工務店が協働することで、費用をおさえながらSE構法の特長を活かした、資産価値の高い注文住宅を実現することができます。

長沼アーキテクツはSE構法の実績が豊富な設計事務所です。高い耐震性能と明るく広いLDKを実現した西八王子の家や、将来の間取り変更にも対応できるように設計した西荻窪の家といった事例や、多数の工務店との協働実績があります。

長沼アーキテクツが協働できる主な工務店(50音順)
主な対応エリア
伊藤工務店
東京23区、千葉市近郊、埼玉県など
印南建設
東京都
エムテック
東京都、神奈川県、埼玉県
カジャデザイン
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
リモルデザイン
東京都、神奈川県

SE構法で工務店と協働した実績が豊富な設計事務所に依頼することで、注文住宅の費用対効果を最大化することができます。

設計事務所に依頼して注文住宅の費用対効果を高める具体的な方法について、「地元の工務店と協働して注文住宅の費用対効果を高める設計事務所とは?住宅ローンや贈与にも詳しいFPを持つ建築家活用のメリット」にて詳しく解説しています。

SE構法を活用して長期優良住宅の認定を受けることで、税金の大幅な控除が受けられます

長期優良住宅とは、国土交通省の定める住宅性能の基準を満たすことで受けられる認定です。長期優良住宅の認定によって、住宅ローンの借入額に対して受けられる税金の控除の最大額が引き上げられます。

一般の住宅であれば、住宅ローンの借入額のうち4000万円までが控除の対象となります。控除率は1.0%、控除期間は原則10年間なので、最大400万円の控除が受けられます。

長期優良住宅の場合、借入額のうち5000万円までが控除の対象となります。控除率、控除期間は一般の住宅と同じく1.0%、10年間なので、最大500万円の控除が受けられます。

長期優良住宅
一般の住宅
控除対象上限額 5000万円 4000万円
控除率 1.0% 1.0%
控除期間 10年間 10年間
最大控除額 500万円 400万円
年間控除額 50万円 40万円

また、2019年10月からの消費税引き上げに合わせて控除期間が延長されており、条件を満たせばより多くの控除が受けられるようになっています。

2019年10月1日から2021年12月31日までの間に居住を開始した場合、控除期間が13年間となり控除の総額が多くなります。

住宅ローン控除の詳しい解説や11年目以降の控除額などについては国土交通省による住宅ローン控除の解説ページをご参照ください。

 長期優良住宅取得によって受けられる住宅ローンの金利引下げ
長期優良住宅の取得で受けられる、住宅ローンの控除や金利引下げの解説。(一般社団法人住宅性能評価・表示協会のパンフレットより抜粋)
長期優良住宅と住宅ローン控除について、詳しくは一般社団法人住宅性能評価・表示協会がまとめたパンフレットに解説されています。

長期優良住宅を取得するには耐震性や断熱性を高める必要があり、その分のコストを見込む必要があります。住宅性能を上げるためのコストと住宅ローン控除額を近づけることで支出をおさえながら住宅性能を大きく向上できます。

住宅ローン控除の効果を最も高めるには、住宅性能、住宅ローンの借入額、所得税額などと控除額のバランスを検討する必要があります。ファイナンシャルプランナーでもある長沼アーキテクツなら、住宅性能と同時に資金計画を一体的に検討可能なため、住宅ローン控除の効果を最大化することが可能です。

長沼アーキテクツの「ほぼ確定プラン」ならSE構法の費用が初期段階から把握できます

設計事務所に依頼する場合、SE構法の注文住宅は一般的な住宅の工法より1割程度コストがかかります。また、長期優良住宅を取得して住宅ローン控除の効果を最大化するためには、資金計画と住宅性能にかけるコストのバランスが重要となります。

資金計画や住宅ローン控除などを見込んだ上で、住宅性能の費用対効果を最大化するために長沼アーキテクツがおすすめしているのが、相談の初期段階からおおよその費用が把握できる「ほぼ確定プラン」です。

「ほぼ確定プラン」では、ファイナンシャルプランナーでもある長沼アーキテクツが、注文住宅への要望ヒアリングや、住宅ローンなどの資金計画やライフプランをもとに、希望のプランが無理なく実現可能かどうかを検討します。

「ほぼ確定プラン」は設計を依頼することが前提でない土地購入検討段階でもプロのサポートを受けることができます。ファイナンシャルプラン、住宅ローンなど資金計画、耐震性や断熱性などの住宅性能、間取り、工事費、完成イメージなどを事前に確認できるため、安心して土地の購入や家づくりを進めることができます。

工務店と連携して細目まで計上した見積を作成するため金額のズレが少なく、工務店と設計事務所の協働が重要なSE構法との相性が良いことも特長です。

 
「ほぼ確定プラン」はファイナンシャルプラン、資金計画、間取りなどを一体的に検討します。コストも初期段階で把握できる安心のプランです
長沼アーキテクツへの住宅ローンや資金計画のご相談について、詳しくは「設計事務所や建築家に住宅ローンの相談ができる?資金計画やライフプランも相談できる「お金デザイン」とは?」をご参照ください。

「ほぼ確定プラン」について詳しくは、資産形成するお金デザインのページの下部で解説しています。

SE構法は工務店との協働実績が豊富な設計事務所に依頼するのがおすすめです

SE構法を検討している場合、実績のある設計事務所と工務店が協働することで、耐震性が高く一般的な木造住宅の工法(在来工法)よりも品質の高い注文住宅を建てることができます。さらに、ファイナンシャルプランを作成し、住宅性能と一体的に検討することで、住宅性能の費用対効果を最大化できます。

  • SE構法は耐震性が実証でき、耐震等級が取得できるなど地震に強いことが特長。施工には認定が必要なため、一定水準以上の技術を持っている
  • SE構法の注文住宅は、ハウスメーカーよりも2割程度コストが安く、在来工法よりも品質が高い
  • 「長期優良住宅」の認定を取得すると、住宅ローン控除の増額のメリットも受けられる
  • 希望の間取りや要望を設計に反映できる設計事務所と、技術力がある施工できる工務店が協働することで、品質と費用対効果を高めることができる
  • 「ほぼ確定プラン」ならファイナンシャルプラン、住宅ローン、耐震性や断熱性、間取り、工事費、完成イメージなどを事前に確認できるため安心して進められる

長沼アーキテクツは、ファイナンシャルプランナーの立場から資金面の不安を解消し、建築家の立場から注文住宅の家づくりにおけるあらゆる課題を解決する設計事務所です。SE構法の注文住宅設計において、工務店との協働経験も豊富です。SE構法や依頼する設計事務所についてお悩みの方は、ぜひ一度お問合せください。

SE構法やファイナンシャルプランに関する事例・リンク

地元の工務店と協働して注文住宅の費用対効果を高める設計事務所とは?住宅ローンや贈与にも詳しいFPを持つ建築家活用のメリット
注文住宅を設計事務所と地元の工務店が協働することで、費用対効果を高められます。SE構法では特に有効な方法と言えます。

資産形成するお金デザイン
長沼アーキテクツのお金デザインについてのページです。資金計画やライフプランの作成支援など、お金と住宅のプロとして支援できることをまとめています。

ほぼ確定プランなどの依頼方法や料金
設計契約前にコストと工期をほぼ確定でき、SE構法との相性もよい「ほぼ確定プラン」について、依頼方法や費用などを詳しく解説しています。


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